デザインの見方・見え方・見られ方
自分以外の人の評価に頼らず、「自分の目で見ること」「自分が感じたままに見ること」は大切です。 その一方で、自分自身の目を養い、その許容範囲を広げるためにも、「自分以外の見方をする人がいる」という事実、そして、「他の人の見方の理由」を知ることも感性をアップさせるためには重要です。
当店スタッフ一同も日々勉強の毎日です。 「人」は感情の生き物。個性や好き嫌いでものを見るのは当然のことです。
そして、自分にも偏見があるように、他人にも偏見があります。他人の偏見にも「なぜそう思うんだろう?」と、素直に興味を持って受け止めること。それが自分の視点だけに捉われることなく、他人の目をも借りて、広くものを見ることが出来るようになる早道となります。
ですが、例えば「デザイン」をテーマに相手にどう思う?と尋ねても、デザインに無関心な人の場合、それを正確に捉えようとする気がないのですから、聞いてみても役立つ見方が得られることが期待できません。 ただ、どんなに関心がなくとも、真に美しいものに出会ったとき、美しいことは素晴らしいと、その人をしても言わしめることは出来ます。
そこに素人の見方を知ることの価値があります。美しいものは心を和ませてくれます。どんなに無関心でいても、私たちの心に感動を与えたり、和ませてくれるものです。
デザインの見方・見え方・見られ方-2
無関心な人とは対照的に、そのテーマに関心がありある程度詳しい人は、なかなか厳しい目を持っているものです。 本当の専門家になってしまうと、立場上、あからさまなことを述べるのを避ける傾向にあります。
うっかり素晴らしいと言ってしまっても、あとで立場上、本当はこうだったと理由をつけて正当化します。この場合、自分の立場を考慮していない、最初の感想が本音だったと考えられます。
感性に自信が無いという人の場合も、まず自分が好きなものから意識してみましょう。
人にはそれぞれテイストがあり、好きなものは心地良くく、そうでないものは関心が低いためほとんど意識されません。心地良さは、その人にとっての美意識の原点です。自分の感性に自信を持つことが、美に対する意識の高まる出発点です。
美意識を高めていくために、他人が美しいとい言っていることを鵜呑みにする必要はありません。 なぜ美しいのか分析し、それをどう感じるのかを確かめることです。
色々な側面から美を感じる意識を持つこと、美しいものと自分とを関連させていくこと、美しいものを沢山見つけ出して感じることがポイントです。何事においても日々精進する気持ちが大切ですね。