人気カフェのロゴマーク
珈琲のカフェインは、身体を活性化し、脳をリラックスさせる効果があります。また、ストレスや疲労感を緩和したり、眠気も取れるので仕事中や家事の合間など、ご自分の生活スタイルや疲労度に合わせて飲むといいそうです。
そこで、今回は人気カフェ店のロゴマークについてお話したいと思います。
さて、カフェといわれて思い出すお店に、スターバックス、ドトール、珈琲館、エクセルシオールカフェ、タリーズコーヒー、プロントなどがあると思います。
カフェのロゴは「こういうお客様に来てほしい」というメッセージより、「当店はこんな味や空間をご提供いたします」といった、自己PRの要素が大きい色使いになっています。
デパートやスーパーと違い対照的ですが、カフェは「お店をより個性的に見せたい」という気持ちの表れが、様々な色として表現されています。
カフェは大きく分けて、古くからチェーン展開している「珈琲館」「ドトール」などのいわゆる老舗と、「スターバックス」などのように比較的新しいところ、の2つに分けられます。
一般的に、店舗のロゴは目立つことも大切ですが、その一方で、来てほしいお客様にお店の特徴や魅力を伝えるサインとしての役割もあります。
では、カフェの特徴や魅力とはいったい何なのでしょうか? まず考えられるのは、コーヒーそのものの「味」や「香り」といった魅力です。 そして、「コーヒーとともに過ごす時間が、私たちにとって大切なくつろぎの時間」となっていることも魅力の1つでしょう。
では、こうしたコーヒーストアの魅力を、ロゴはどのように表現しているのでしょうか?
【老舗カフェ編】
まずは、老舗の「ドトール」と「珈琲館」。
●ドトールのロゴは、「黒」「白」「黄」を使い、ローストされたコーヒー豆を思わせるデザインと色が用いられています。さらにWebサイトなどで見かけるロゴでは、コーヒーカップをモチーフにした赤いマークが付いています。
まさに、私たちが思い浮かべるコーヒーの美味しさと、ロゴの強さという要素を押さえています。
●珈琲館は、コーヒーに混ざるクリームのイメージを、癒しとくつろぎを感じさせる緑で表現し、老舗を感じさせる黒い文字を使ってロゴにしています。
こちらもコーヒーそのものの魅力が前面に押し出されながら、老舗ならではの安心感が漂っています。店頭の緑と黒の配色は、落ち着いた雰囲気の大人のカフェといった感じですね。 ~さて、こうした老舗カフェのイメージ、つまり、コーヒーの魅力を表現したロゴがすでに出来上がっている中で、新しいカフェはどういったメッセージをロゴによって伝えたのでしょうか?~
【新しいカフェ編】
●まずは、比較的新しいカフェの中で、誰もがご存知のスターバックス。
緑のロゴからは、コーヒーの味や香りといったものはほとんど伝わってきません。ロゴを見る限り、スターバックスの最大の売りは、緑のイメージと同様、「空間である」というメッセージが読み取れます。
こうした意図は建物全体にも反映されていて、茶色の建物の外壁にロゴが配置されると、全体としてゆったりとしたくつろぎの空間を演出しているイメージになります。
スターバックスは、テイクアウトと飲み歩きが出来るスタイルで販売を始めて一大ブームとなりましたが、そうした気軽でおしゃれなイメージと、店内やテラスでゆったり楽しんでもらうという両方のニーズにうまくあっているロゴといえるでしょう。
●エクセルシオールカフェの場合、青空を思わせるブルーが基調。
そこにコーヒーカップがデザインされています。このイメージは、イタリアのバールからとったとのことです。 ※(バール=バー) イタリアでは、このバールでコーヒーはもちろん食事やお酒、あるいはTVでのサッカー観戦などを、それこそ真夜中まで楽しむそうです。
つまり、「何かといえばここに来る」というよろず的な社交空間です。 緑と青は、イタリアのユニフォームや国旗のイメージから。誰でも気軽に来てほしいというメッセージが込められているそうです。
しかしバール自体、日本人とっては馴染みが薄いものだけに、ロゴからバールの開放感や雰囲気を読み取るのは難しいようです。ただ、ヨーロッパの雰囲気が感じられるものであることは確かですよね。
また、ドトールコーヒーが経営しているカフェのため、ドトールとの差別化がポイントになっています。
実際、メニューや内装、カップなど細部にまでこだわって差別化しています。 ロゴの雰囲気が大きく異なることからも読み取れますね。
※バールプロントは昼はコーヒーや食事が楽しめるカフェ、夜はお酒やおつまみが楽しめるバールとして営業しています。
●タリーズコーヒーは、シアトル発祥。欧米の大学のジャージを連想させるような緑とオレンジのストライプに、黒と白で文字が入っています。
日本人にとってはやや馴染みの薄いデザインでしょう。ロゴの配色自体は上品かつ重厚で、さほど抵抗感はありませんが、日本の老舗カフェあるいは、スターバックスなどのような高いメッセージ性があるカフェとと比べると、少々弱い印象を受けます。
しかし、女性に人気の店のようで、行くといつも席を探すのに一苦労します。それだけ美味しい証拠なんでしょうね。