ロゴマーク基礎知識:ロゴマークとロゴタイプについて

ロゴデザインの基礎知識

ロゴマークとロゴタイプについて

ロゴデザインの基礎知識:ロゴマークとロゴタイプについて、違いや特徴を掲載

ロゴマーク作成の際、「どの部分がロゴマークなの?」「ロゴタイプって何?」というロゴマーク購入が初めての方に読んでいただきたい重要なページです。
ロゴマークとロゴタイプを簡単に説明すると、上の図の左側を「ロゴマーク(シンボルマーク+ロゴタイプ)」右側を「ロゴタイプ」といいます。 この2つにはそれぞれ特徴があります。

まず、ロゴマーク(シンボルマーク+ロゴタイプ)はロゴタイプのみのパターンより憶えやすいということです。例えば、アップル社のロゴマークを思い浮かべてください。そうです、あのリンゴのシンボルマークです。誰でもすぐに思い浮かびますよね?このように図形を使用することによって、より記憶性の高いものになるという特徴を備えています。

次にロゴタイプのみのパターンですが、ロゴタイプには「企業名をブランド化」するという特徴があります。例えば「アパレルメーカーのBVLGARI(ブルガリ)」「飲料メーカーのアサヒ」・「電気メーカーのSONY」などは、企業名のアルファベットをデザインにしています。そうすることによって、企業名をブランド化し、記憶として残りやすくしているのです。

さて、「ロゴマーク(シンボルマーク+ロゴタイプ)」と「ロゴタイプのみのパターン」の2つを簡単に説明しましたが、実際にどちらを作成すればいいのか迷うところですよね。そんな方のために、下記にロゴマークとロゴタイプ、それぞれの特徴を簡単にまとめましたので参考にしてください。

■ロゴマークの特徴

・企業のコンセプトを強くアピールしたい場合

企業名とシンボルマークが2つ並んだ場合、やはりロゴマークの方が憶えやすいという特徴があります。例えば、「スポーツメーカーのアディダス」をイメージした場合、何を思い出しますか?やはり、「3本線」や「3枚の末広がりの葉っぱ」ではないでしょうか?つまり、文字よりマークの方が記憶に残りやすい傾向にあるため、企業のコンセプトを盛り込んだ印象の強いロゴマークとなるのです。

・スケール感をアピールしたい場合

例えば、同じ規模の会社が2つあったと想像してください。1つはロゴマークがある会社、もう1つはロゴマークの無い会社です。 何も知らない人に「ロゴマークがある会社」と「ロゴマークが無い会社」の名刺を見せた場合、例え規模は同じであっても、ロゴマークがある会社の方が「規模が大きい」「しっかりしている」「信用できる」といった印象を持たれやすくなります。ちょっとした差ですが、実はこれがロゴを見るユーザーにとって、大きなイメージ・印象の差になるんです。ユーザーは、そのちょっとした違いを感覚的に、無意識に判断材料にしています。

■ロゴタイプの特徴

・企業名をしっかり覚えてもらいたい場合

企業名をしっかり覚えてもらいたい場合に有効なのが「ロゴタイプのみのパターン」です。例えばあなたが、アルファベットの「A」を丸で囲んだマーク、その下に小さく会社名が書かれた1つのデザインを見せられたとします。それから3~4時間ほど経って、「マークと会社名を紙に書いてください。」と言われて、マークは何とか思い出せると思いますが、会社名を一字一句、漢字の間違いもなく正確に思い出せますか?

余程の記憶力の持ち主なら可能でしょうが、通常は難しいと思います。人間はその3~4時間の間に、テレビを見たり、新聞を読んだり、ご飯を食べたり、友人と話したり…という生活行為を行います。その間にどんどん記憶は薄れていきます。企業側は企業名を覚えて欲しいと思っていても、見る側の記憶に残すにはそれなりの工夫が必要なわけです。そのような理由から、ロゴタイプのみのパターンは、企業名自体をロゴにできるため、ユーザーの脳にインプットされやすい、というところが特徴なのです。

・ブランドとしてマーケティングを考えている場合

ブランドとしてマーケティングをお考えの場合も、ブランド名を覚えていただくことが目的なのでロゴタイプのみのパターンが有効といえます。例えば食品関係では、「日清食品のカップヌードル」や「カルビーのポテトチップス」などもロゴタイプの部類で、それぞれ1つのブランドとして誰もが認識しています。

ロゴマークとロゴタイプ、それぞれの特徴を活かすためには、両方を作成して使い分けるという方法もあります。例えば、自動車メーカーの場合、パッと見て記憶しやすくコンセプトの詰まったマークを中心に使用し、店舗・営業所には企業名をしっかり印象付けるためロゴタイプだけ(もしくはマークとロゴタイプの両方)を使用するといった使い分けです。

このようにうまく使い分けることにより、統合的なイメージ戦略が可能となります。 ロゴマークとロゴタイプを人に例えると、顔がロゴマークで名前がロゴタイプといえます。ロゴマークまたはロゴタイプの作成を検討されている場合、まず初対面の方に「顔を覚えてもらいたいのか」「名前を覚えてもらいたいのか」を考え、優先したい方を作成されることをお薦めします。

最後に、当たり前のことかもしれませんが「しっかりと作ったロゴを永く使用すること」によって、あなたの会社や店舗を覚えていただくことが大切です。初めてロゴを持ってみようというあなたの会社や店舗のロゴ作りに少しでも役立てば幸いです。